英語試験は格闘技(その1)

プロレスラーの前田日明が昔テレビ番組の中で「頭脳の限界に挑戦する学者、肉体の限界に挑戦するプロレスラー」という表現を使っていました。私は年寄りなので肉体の限界に挑戦することはできませんが、まだ頭脳の限界に挑戦することはできると思い、今年(1999) TOEIC の満点 990 に挑戦することにしました。

試合に臨むには、まず相手を良く知ることが必要です。相手の過去の試合のビデオを見たり、関連記事を読んでみたりします。TOEIC の過去問題集は市販されていません。ただし、様々な出版社から問題集やら解説書が出ています。私が試合の準備として買った出版物には以下のようなものがあります。

  1. ジャパンタイムズ編『はじめての TOEIC』
  2. ジャパンタイムズ編『TOEIC リスニング完全攻略』
  3. ジャパンタイムズ編『TOEIC テスト完全模擬問題集』
どの問題集も試験の1回分か2回分くらいしかなく、すぐに終わってしまいます。とにかく、相手を少し研究したあと、第1回の練習試合に臨みました。試合日は3月28日です。初戦で勝利する(=満点を取る)ことは不可能です。よほどの天才でないかぎり。試合に慣れて、相手を知ることだけでもできればよいのです。

試合結果は以下のとおりです。

The 70th Administration - March 28, 1999
SECTION I SECTION II TOTAL PERCENTILE RANK
495 465 960 99.8

第70回総合結果(受験者総数:57,615)
  SECTION I SECTION II TOTAL SCORE
最高点 495 485 980
最低点 5 5 10
平均点 314.7 259.1 573.8

リスニングは満点でした。ところが、リーディングでは5問前後間違えたようです。総合結果を見ると、リーディングで満点を取った人がいないことが分かります。パーフェクトの 990 (495+495) を得点した人が今回はいませんでした。受験者全員がたるんでいたようです。私は試験の日の夕方、床屋に行き、髪の毛をバッサリ切りました。試合前に気合を入れるために坊主頭になるヒクソン・グレーシーの真似をしました。↓

 
英語試験は格闘技(その2)

3月の敗戦を反省し、できるだけ多くの練習問題をこなすことにしました。それも実戦に近い問題を集めた本をいろいろと試してみました。

  1. ロングマン『ロングマン直前模試 TOEIC』
  2. Z-KAI『TOEIC テスト実戦パック』
  3. Z-KAI『TOEIC テスト実戦パック2』
  4. Z-KAI『TOEIC テスト実戦パック3』
  5. BARRON'S How to Prepare for the TOEIC TEST
『ロングマン直前模試』はちょうど適当な難易度の問題集です。3回分の試験があり、イメージトレーニングに適しています。ところが、Z-KAI『実戦パック』は問題が難しすぎます。特にリスニング問題では、問題と問題のあいだのポーズが短すぎます。ロングマンのは実際の試験とだいたい同じレベルの問題ですが、Z-KAI のは実際の試験より難しいと思います。多分、これは意図されたもので、実際より少し強い相手と普段から戦っていれば、実戦で楽に戦えることを狙ったのでしょう。全日本女子のバレーボールチームが高校男子のトップチームと練習試合するのを聞いたことがあります。

BARRON'S には6回分の練習問題があります。毎日1個ずつ消化しても約1週間かかります。今回 BARRON'S に登場してもらった理由は、日本人選手だけでなく、ときには外国人選手とも練習試合をしておく必要を感じたからです。

第2回目の試合日は5月16日。結果は以下のとおりでした。

The 71st Administration - May 16, 1999
SECTION I SECTION II TOTAL PERCENTILE RANK
495 480 975 99.9

第71回総合結果(受験者総数:49,599)
  SECTION I SECTION II TOTAL SCORE
最高点 495 485 980
最低点 5 5 10
平均点 308.8 256.5 565.3

今回もリーディングセクションで4問前後間違えたようです。じゅうぶんに練習試合をこなし、少し自信を持って受験したにもかかわらず、満点(=勝利)はつかめませんでした。原因をいくつか考えてみると、「練習のし過ぎ」があったように思います。膨大な BARRON'S をなんとか終わりにしてから受験しようと思い、試験の前日に残った3回分の試験(約6時間)を夜中までかかって終わりにしました。試験当日、疲れがまだ残っていたように思います。↓

 
英語試験は格闘技(その3)

7月の試験は出張で受験できませんでした。第3回目の受験は9月19日になります。ゆっくりと準備する時間があります。私が普段からリスニングの勉強に利用しているのはNHKラジオ『やさしいビジネス英語』です。このタイトルの「やさしい」ほど嘘つきはありません。ほとんどの人がこの番組を「むずかしい」と感じるでしょう。テキストの文字を見ないで、音だけですべてが理解できたら、本当にすばらしいのですが、これは最終的な目標です。

8月にもう一度気合を入れるために床屋に行って散髪しました。テニスプレーヤーのアンドレ・アガシの真似をして1ミリカットの坊主にしてみました。これで気合はじゅうぶん。ただし、前回練習のし過ぎで疲れたことを反省し、今回は練習は少し控えてみました。今回新しく購入した問題集は次の1冊です。

  1. 国際コミュニケーションズ『TOEIC Friends 9月号』
この隔月刊の雑誌を発行する TOEIC Friends Club のホームページには TOEIC 試験の情報が満載です。この雑誌に含まれる1回分の練習問題を解いてみたのと、あとは『ロングマン直前模試』をもう1度やったぐらいで、試合前の練習は終わりにしました。

第3回目の結果は以下のとおりです。

The 73rd Administration - September 19, 1999
SECTION I SECTION II TOTAL PERCENTILE RANK
495 485 980 99.9

第73回総合結果(受験者総数:56,746)
  SECTION I SECTION II TOTAL SCORE
最高点 495 490 985
最低点 5 5 10
平均点 318.2 256.6 574.8

今回も満点は取れませんでした。試合終了後すぐに本屋に行き、英和辞典で解答をチェックしてみると、悩んだすえに選んだ選択肢が不正解だったことを知りました。結局は私の実力不足が原因です。トレーニング方法、トレーニング時間はどうだったでしょうか。ちょっとのんびりと準備しすぎた気もします。

英語試験は格闘技です。勝利をおさめるには「意欲」「集中力」と「実力」が必要です。力みすぎてもいけませんが、適度に気合を入れて試合に集中すること。そして「実力」に裏打ちされた「自信」があってはじめて、勝利の光が見えるような気がします。仕事の都合で今年最後の11月の試験は受験できません。しかし、来年こそは勝利の女神と仲良くなりたいところです。


Copyright (C) Tsuyoshi Hasegawa (1999)